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第18回 国連障害統計に関する
ワシントン・グループ会議に出席して
研究所
研究所障害福祉研究部 社会適応システム開発室長 北村弥生

 2018年11月7日から11月9日に、ローマ(イタリア)で開催された「第18回国連障害統計に関するワシントン・グループ会議(WG)」に参加したので、今回の主な進捗5点について報告します。WGは国際比較を可能にする障害統計尺度をICFに基づいて開発することを目的にしています。これまでの同会議の成果は文献をご参照ください。また、すでに開発された指標の使用に関する文書(ガイドライン、FAQ、翻訳の留意点など)が公開され、ホームページも一新されました。
 第一に、「子どもの機能モデュール」は9か国語に翻訳され、面接マニュアルも3か国語で公表されました。これらは、途上国を中心に2018年までに25か国で使用され、今後31か国が使用を検討しているそうです。第二に、環境因子と参加の尺度として開発中の「教育モデュール」と「労働モデュール」の進捗が報告されました。労働モデュールは、前年度案について米国での質的調査、モンゴルでの準備的調査の結果が示されました。
 第三に、心理社会機能に関するワーキンググループからは、米国・カナダ・カメルーン・インドでWGの短い質問群、拡張質問群、心理的機能の尺度としてK6またはPHQ-9(Patient Health Questionnaire)を使用して得た結果が前年度に引き続き報告され、「障害」の4レベルの分別基準は拡張質問群の分別基準と違う方がよいことが提言されました。また、人間関係interpersonal relationship に関して、WHO-DAS2などの設問を検討していることが報告されました。さらに、オーストラリアは、診断のある人がSDAC (Survey of Disability, Aging and Carers: 標本数7万)とWGの短い質問群で、「障害」と判定される比率を比較しました。その結果は、認知症(SDAC: 約100%, WGS:約70%)、アルコール依存症(以下、同様に、80%, 20%)、重度精神障害(75%, 15%)、中軽度精神障害(45%, 10%)でした。
  第五に、各地の障害統計では、世界銀行、欧州社会調査、難民キャンプ、中国、南アフリカの例が紹介され、同じ言語を使う異なる国が異なる翻訳を作成していることに関して、翻訳版を事務局に集約することが合意されました。
  会場は国際農業開発基金IFAD(International Fund for Agricultural Development)で、ローマ市の中心から地下鉄で南に約20分の終点駅から車で5分ほどに位置していました。途上国への農業による開発支援において、女性、子どもに続いて障害者に注目しはじめたことが開会式で紹介されました。会議には、スペイン語とフランス語の同時通訳がついたことで、英語話者に対して「早すぎる」という苦情はなく、アフリカ・アラブ系の参加国からの発言も活発で、満足感が聞かれました。

(文献)
過去のWG会議の参加記録も、国リハニュースおよび国リハホームページに掲載されています。また、WG会議でのプレゼン資料も国連WG会議のHPから公開されています。


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